*

かた21動物病院

人とペットの良好な関係を願う

質問箱

「引っ張り犬・飛びつき犬」、困っています。 Q10601

公園デビューは、終わったんです。しかし、いつも力ませの挨拶で、人だけではなく、犬たちにも嫌われているバウ(ゴールデン)です。悪気は無いのですが、誰に対しても乗っかかり 、ヒンシュクものです。
こんな子は、どうしたらよいのでしょうか?

ゴールデンレトリバー 雄 7ヶ月 わがまま犬のママ

ゴールデンの7ヶ月齢、かわいい盛りですね。人年齢で表現すれば「ヤンチャ盛りの小学1年生」の男の子と言うところです。 しかし、困ったことですが、率直に言いますが「あなたはナ~モ躾(しつけ)教育を、しとらん人です」な。
公園デビューはすんだ???、これは、公園デビュー以前の問題です。躾と言うのは身に付いていて美しいと言うこと。あなたはゴールデンを飼っていると言うだけです。

もう人で言うと小学1年生です。人に迷惑をかけんように、家庭教育をしっかりしておいてください。それは飼い主の責任です。基本的なことですから、親としてご自分で教育するのが普通ですが、自分で出来なかったら少しお金を出して、人の子供が小学校に行く前に幼稚園に行くようにしつけ訓練をしてくれる所で、教育を受けるべき問題です。それが、大型犬を飼うと言う人の、基本的な資格です。

この引っ張り犬、飛びつき犬が大型犬である場合には、将来大変なことに結びつきます。

相談内容の整理 Q10601_001

さてまず、不明な点がいくつかありますので、あなたの相談を整理します。

相談内容

相談内容あなたの表現私の理解
公園デビューは終わった。 よく外に散歩に行く。
力まかせの挨拶。 引っ張って歩く。
嫌われているバウ。 マナーが悪い。
誰にでも乗っかかる 飛びつき行為

この件は、基本的な教育(トレーニング)訓練の問題と考えられます。

どうしたら良いの?

散歩に出ると引っ張って歩く犬、人に飛びつく犬を、どうやってコントロールするするのか?
この現象は、飼い主が最も多く経験する問題のひとつです。しかし、この現象が大型犬であることは、重要な問題と言えます。しっかり勉強をして、家庭教育として徹底して犬をコントロールしてください。そうすれば、生涯犬と楽しく暮らすことが出来ます。

引っ張り犬をコントロールする方法。(相談内容 1と2) Q10601_002

座れ!待て!付け!と桃太郎さん、ジェントルリードもありますよ。犬がリードを引っ張るので、犬の引っ張る力に対応して、そのリードを引っ張り返すのは根本的に間違っています。

  1. 基本服従のトレーニング
    座れ!待て!付け!と、出来れば来い!の4っつの動作を、指示できる(従えさせられる)方としてお話します。
    * このことが出来ない方は、まずオスワリ!マテ!などの基本動作を、あなたとあなたのワンで、反復練習しマスターしてください。そのことが、とにかく先決です。ここでは、長くなるのでそのやり方の説明は省きます。たぶんあなたは、このことを犬にさせていないのです。何時も言っていますが、出来るというのと何時もさせていると言うのでは、全く意味が違います。
  2. 横について歩かせるトレーニング
    飼い主の横について歩く訓練です。犬には、首輪とリードが付いていますね。胴輪(ハーネス)ではありません。犬と人が横(犬の頭の位置が人の横)に並んで歩いて行けるぐらいの長さで(首輪から約1/2ぐらいのところに結び目を作っておくと便利)リードを持ってください。その際、リードの端の輪に左の手首を通しておきます。また、リードの結び目にカラビナ(100均ショップまたはホームセンター)を付けておくのも便利です。この初期トレーニングは、周りに気の散るものが無い、犬が落ち着ける場所で実施します。その後外に出て行きます。まず座れ!の指示(コマンド)で、「その場にしばらく座って居れる」ようにしてください。うまくいったら、御褒美のフードを一粒あげて、「いい子」と言って、頭・首・ボデイーのいずれかに、軽く右手でタッチしてあげましょう。決して、犬を興奮させてはいけません。ここはクールに行ってください。次の指示付け!で、ゆっくりと横付け歩行を始めてください。
  3. 犬がリードを引っ張る場合
    横付け歩行中に犬が前に出て、リードを引っ張り始めたら、すぐ左手でリードの下の方をもって、犬が正しい位置に来るまで、強く引き戻します。 正しい位置で座れ!の指示を出し、座らせます。
    その後犬が落ち着いたら、再び付け!の指示を出し、歩き始めます。犬がまたリードを引っ張るときは、すぐにまた強く引き戻し、正しい位置に着いてから、座れ!の指示で座らせます。指示に従い座ったら、ご褒美のフードを一粒上げましょう。「いい子」の声をかけ、先のように軽く右手でボデイータッチもしてあげましょう。犬が落ち着いたら、また付け!で歩行を開始します。またリードをひっぱたら。また正しい位置まで引き戻し座れ!の指示を出し、座るまで待って御褒美を一粒を上げましょう。「いい子」のボデイータッチもしてあげます。
    ♪ ここで桃太郎さんの二番の歌を歌います。♪ あ~げましょう、あげましょう。おこしにつけたキビ団子、付いてくるならあげましょう。続いて、♪ あげません、あげません。おこしにつけたキビ団子、ひっぱたらあげません。と、しっかり歌って聞かせましょう。
    リードを引っ張るたびに、強く引き座れ!の指示を出し、歩行を中止すると言う練習を続けます。うまく行くようになったら、お散歩コースに出てみましょう、桃太郎さんの歌を口ずさみながら。相手は、幼稚園の年長さんか、小学校の一年生です。 根気よく少しづつ、あきらめないで続けましょう。必ず出来る様になりますますョ。
  4. うまく行かない、ギブアップした情けない飼い主とうるさ型の犬には、どうしたらよいのか?
    ジェントルリードと言う、道具があなたをサポートしてくれます。弱虫のあなたには、強い見方です。ジエントルリードはひっぱり防止用に開発された口輪で、かみ癖のある犬・乱暴な犬・力の強い犬なども含めて、ほとんどの犬に使える優れものです。世界中で普及している、引っ張り犬ようのグッズです。リードと口輪とドッキングさせたようなもので、リードを口輪の下のリングにつなぎます。犬がリードを引っ張ると、その力で口が閉まり、頭が下に下がるように工夫されています。犬の習性にかなった道具です。弱虫のあなたには、強い見方です。かた先生のおススメです。
    日本での商品名は「ジェントルリーダー 」と言っています。

誰にでも乗りかかる(飛びつき)犬をコントロールする方法。(相談内容 4) Q10601_003

「ターンして、座れ!」の命令
犬が前に突進しようとして「リードを引っ張ったり、吠えたり、あるいは飛び跳ね・飛びつき」等の行為は、自分が興奮していることを表現しています。
子犬の時にはかわいい動作でも、数ヶ月後その2倍3倍の大きさの犬になります。子供や老人が、押し倒されて怪我をしてしまう、とても危険な行為です。出来るだけ早い時期に、その動作を別の動作に変換する行動置き換えトレーニングをしておきましょう。
このとき使う命令は座れ!です。肯定的命令、つまり「ダメ・イケナイ」ではなく、○○をせよ!つまり、座れ!です。この時、犬は興奮しているのです。飼い主が手を振る、声を出して話しかける等の行動は、犬をより興奮させてしまいます。間違っています。犬の顔や、胸を突き返す行為も、同じく間違っています。その代わりに体をくるりとターン(回転)して、飛びつきを回避し、犬があなたに飛びつき損ねて四足を全て地面についたら、座れ!の命令を発します。ターンして、座れ!の命令これが、かた先生からの回答です。
しかし、これも座れ!待て!伏せ!の基本トレーニングが出来ていないと話になりません。

嫌われ者のバウ・・マナーが悪い犬を、コントロールする方法。(相談内容 3) Q10601_004

オスワリ・マテ・フセからはじめなさい。根気よく、やれば出来ます。「基本的な躾」から、出直しましょう。
公園に行くなどまだ早い。胴輪(ハーネス)を止めて、首輪です。巻き取り式リード(フレキシブルリード)を止めて、短いリードです。
お友達の関係を止めて、親分と子分の関係です。あなたが親分、犬が子分。あなたの出す指示に従うことが、犬の喜びです。一日も早く、あなたが犬との関係においてリーダーであると言う地位を確立してください。今のあなたは、犬になめられているのです。リーダーになると言うことは、威張り散らすと言うことではなく、終始一貫した行動を取ると言うことで、その行動に従うことで、犬が満足感を持ちあなたを信頼するようになるのです。そう、「ベルサイユのバラ」なら、あなたはあの「オスカル」です。さあ命令を下すのです。
座れ、待て、伏せ、来いは、生後13週齢(3ヶ月齢)までに学習するもので、生涯学習し続けるものです。これは、全ての犬の基本的な躾けです。あなたはまずこの事からはじめるべきです。この基本的な躾けをバウに徹底して教えるべきです。今からでも、遅くありません。その上で、上記の横付け歩き飛びつきコントロールができるようになります。
知識ではなく実践です。上記の躾けトレーニングを、あなたと犬がマスターしたとき、周りの人たちから喜んで受け入れられるようになるのです。私の病院のモットーである「人とペットとの良好な関係」とは、飼い主の人間がボス(リーダー)、犬が従者の関係であって、その間には信頼があるのです。お犬様と召使のあなたの関係ではではありません。あなたは今日から桃太郎です。いやオスカルです。
今日から初めて3ヵ月後、周りから「ヨ! 桃太郎!」「ヨ! オスカル」と、声がかかるように、かた先生は期待しています。

おまけですが、「この子は去勢手術を受けたほうが良いですよ。」かた先生からのおまけのアドバイスです。